しばらく植木屋のカテゴリーで記事を書いていないのでそれらしいことをたまには書いてみます。
きのう実家近くに昨年できたショッピングセンターにいって眺めた植栽手法。
駐車場と店舗のあいだの低木部分。
ざくっと説明しますと、サザンカ、ヒラドツツジ、シャリンバイ、クチナシ、アベリア、ヒサカキなどのかなり小ぶりの苗を間遠に植え、ワラでマルチングして、ワラ縄で押さえています。
おそらくしばらく放任してのち刈り込んでいって、混み垣にするものとおもわれます。
ざっと考えられる、この手法の利点は、最初の植木のコストが安い、密植状態になるまでの雑草と水の管理にかかるコストが抑えられる、とゆーところです。
幹線道路と駐車場のあいだの、土手状の部分。
苗木の大きさと間隔、マルチングに関しては、店舗前の低木の部分と同様ですが、カシ、シイ、ムクゲ、あと苗木が小さすぎて葉っぱのフィーリングだけでは、わたくしの目では何なのか確信持てない落葉樹など、高木、小高木が低木も混ぜて植えられています。
ここは道路際と駐車場際に飛び出すものは押さえるでしょうが、たぶんほぼ放任して、競争に負けたものは負けたものとして、生き残ったもので樹冠を形成する、とゆー管理が想像されます。
日付と名前を列挙しただけの札が立っていますが、これはおそらく苗を植えた日とヒト。
業者ではない一般のひとが植樹したのでしょう。
じつはここはイオングループのショッピングセンターですが、イオンが伊丹市に同じような複合施設を出店したときも、一般から募集して植樹に参加したと聞きました。そのとき来ると聞いていたのが、宮脇昭という方で、結局こられなかったようですが、日本植生学のドン、あるいは日本で一番木を植えた男の通り名で知られているでしょうか、ご存じない方は名前で検索してみてください。
わたくしが今手元に持っている著書は20年前に書かれたものですが、そこで提唱されている森づくりの手法はたしかにこうゆーものでした。イオンはそーゆー路線で植栽をしているみたいですね。
ちなみにうちのボスはかなり若いときに紀伊山地での宮脇教授(当時)の植生調査に押し掛けて強引に混ぜてもらったことがあると10年前にいってました。
まあ、かわった植木屋ではあります。仕事としては住宅の庭しかほとんど作ることがないので、こんな手法で植栽することはまずないですが、、。
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