イブキかビャクシンかカイヅカかカイズカか
1年ほど前、このブログをはじめたころに試験的に適当にでっち上げてた記事のなかに、「こんなのってあんまりないとおもう」とゆーのがありました。
この記事で取り上げた和歌山のカイヅカイブキ、名称由来がよく分かんない木だったのですが、先日あらためてネットをあたってみて、「原点」 − 万福寺のビャクシン −とゆーページを見つけました。
ようやくどう呼べばよいのかが分かってうれしいことです。
このページの著者は、木の葉っぱが好きなモンには楽しいこのきなんのき掲示板でときどき回答している方みたいなので、現物を見て「万福寺のビャクシン」とゆー名称でオッケーで間違いないところと思います。
ただ、わたくし今回あちこち見た結果、ビャクシン、イブキ、カイヅカイブキの呼称に関してますますこんぐらかってしまいました。とりあえず、こんぐらかったままでメモ書きしておきます。
http://www.ponnitai.com/database/juniperus/chinensis.shtml
「ビャクシン (柏槇, イブキ, 伊吹, シンパク, 真柏, ビャクダン)
英名 Chinese Juniper
学名 Juniperus chinensis Linnaeus 1767」
http://www.ponnitai.com/database/juniperus/chinensis.shtml#kaizuka
「カイヅカ (カイズカ, 貝塚, カイヅカイブキ, カイズカイブキ, 貝塚伊吹)
Hollywood Juniper
J. chinensis 'Kaizuka (Pyramidalis)' ( J. chinensis var. kaizuka ( pyramidalis) )」
「自然木がビャクシン (イブキ) で、植栽されているものがカイズカイブキとされ場合もある。 らせん状に旋回して出る枝が特徴的。 枝葉が密生し、仕立てやすいが強く刈り込むと針葉が多く出る。 枝が太く丈夫なので、多雪地域や風の強い場所に向く。」
http://www.ne.jp/asahi/osaka/100ju/kaizuka.htm
「しかし、「カイズカイブキ」という名前を植物図鑑で探しても出て来ないことが多く、 一体どうなっているのかととまどった方もおられるに違いありません。 実は、カイズカ、あるいはカイズカイブキという名は、造園関係の本には頻繁に出るものの、本格的な植物図鑑では全く採用されず、 イブキ(またはビャクシン、あるいはイブキビャクシン)として記載されているのがふつうです。 ですから、百樹会で使っているカイズカイブキという名前はいわば俗称で、本名はイブキだという訳です (カイズカという名前が何に由来するかは不明だそうですが、大阪の貝塚という地名と関係があるかも知れないとも考えられています。)」
http://had0.big.ous.ac.jp/%7ehada/plantsdic/gymnospermae/cupressaceae/ibuki/ibuki.htm
「香川県の豊島を歩いていると、道の向こうに大きな木が見えてきた。何だかわからない。近寄ってみて初めてイブキかカイズカイブキのどちらかであることがわかった。根元から二股に分かれているが、差し渡し3m以上はあると思われる巨木であった。根元にはお地蔵様が鎮座されており、夫婦ビャクシンなどと呼ばれていても良さそうである。イブキは若木では針葉と鱗片葉が混ざるとされているが、この巨樹では針葉は観察できなかった。通常観察しているカイズカイブキとは枝が細長く、鱗片葉が目立つ感じがしたが、イブキであるとの確固たる自信はない。ここではその大きさを尊重し、イブキではないか? ということで紹介しておこう。」
「図鑑でイブキとカイズカイブキの違いを探してみたが、本によって書いてあることが違い、さっぱり区別点がわからない。それほどは違いがなく、自然に生えたものがイブキで、植栽したものがカイズカイブキと考えればいいのかもしれない。」
まあそゆことで、Juniperus chinensisまでは間違いのない合意事項^^;
わたくしカイヅカとカイズカのあいだで表記に揺れがございまして、どちらかといえばカイヅカ派の文系ですが、理系の植物学方面のかたにはカイズカ派が多いかも。
ちなみに山渓の『カラー名鑑』(オベントバコ)と北隆館の『原色樹木大図鑑』はカイヅカ派ざんす。
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